※フェルメール「真珠の耳飾りの少女」を白黒加工したもの。
右はコントラストを強くしたもの
上手い人の石膏デッサンはなぜ黒いの後編です。
(前編はコチラ)
演出などの理由で、事実とは異なる強烈なコントラストを石膏デッサンで施すことがあるというのは前編で書きました。
その一方、とにかく事実に忠実に、写真を撮ったように再現する場合はどうでしょう?
写真どおりに描いても、出来上がったものは案外ツマラナイんですよね。
写真ではほとんどコントラストの幅がありません。
事実はそうだとしても、美大受験という競争を勝ち抜くためにはコントラストの強調は避けて通れないのでしょう。
だってライバルが皆やっているのに、自分一人で、いや事実はこうだと叫んでも厳しいのじゃないでしょうか。
美大受験と関係なくても上手なデッサンを描いている人はけっこう黒いです。
コントラストがハッキリしています。
コントラストが強いデッサンが唯一の正解ではないとは思いますが、コントラストを写真どおりに再現するデッサンでは、見る側が物足りなくなっているかもですね。
じゃあ、黒いのがいいデッサンならグリグリに真っ黒にしてやると思って、筆者はやってみたことがあります。
しかし案外、塗れないんですよ。
そりゃ全てを真っ黒に塗り潰すつもりならできるんでしょうけど、全体のバランスを考えながらだと、どうしてもブレーキがかかってしまうんです。
また今度、本気で黒く塗り潰すつもりで再挑戦するのもいいですが、そこじゃねえだろ、とツッコミも入りそうです ^^;
あらためて、なんであんなに黒いんだと思ったら、実は木炭で描かれていたというのはツマラナイ落ちですが、やはり木炭は黒いですね ^^;
鉛筆でやるとしたら、とにかく濃い(軟らかい)芯のやつを用意することですね。
6B以上の8Bとか10Bとか。
さらに鉛筆を寝かせて塗るんではなくて、立ててグリグリと画用紙の凹凸の中にねじ込む感じで描く。
気合を入れてねじ込む。
そこまでやると後戻りはできないから勇気いりますよ。
全体のバランスも考えないといけないから。
やりすぎちゃった場合は練り消しゴムでもさすがにキレイには消せないでしょうから、気合一発、ねじ込むしかありません。
これを読んでいる人に美大の受験生はいないと思いますので、とりあえず何でも挑戦してみましょう。
ゴリゴリに濃くして、もう行き着くとこまで行って、極端に黒くして、こりゃさすがに限界だと分かったら、次回作では少し大人しく描く。
いつまでも中間でウロウロしているより、いったん極端まで行って戻ってきたほうが案外速く答えが見つかるかもです。
表題の疑問「上手い人の石膏デッサンはなぜ黒い?」
これの答えは
「コントラストの幅を広げることで、いろんなことの表現が可能になるから」……ですかね。
別の答えが見つかったら、また報告します。
(今回は以上です)