去年の秋に外でスケッチしていたときの話です。
その日は天気もよくて遠くの山も見渡せる絶好のスケッチ日和でした。
筆者の調子もよくて、集中して2時間描いた頃、原チャリに乗った女性が話しかけてきました。
上手ですねとか褒めてくれて、なんかイソイソと慌ただしくしています。
「これからケータイ屋さんに行かなきゃ」と言ってました。
機種変更ですかと聞いたら、「いえ4台目です」と答えました。
なんでケータイが4台も必要なのか分かりませんが、ニコニコして明るい感じのやたら忙しそうな女性でした。
風のようにやってきて風のように去っていきました。
ようやく完成して、ふと気づいたら寒いなか2時間も経過していて、そろそろトイレに行きたい状態でした。
まぁまぁ、のっぴきならない状況です。
前から多少は行きたい状態でしたが、集中してたし、道具を仕舞ってまた出してというのも面倒だし、このまま置いていくのも心配でした。
やっと片付けが終わろうかというときに初老の男性に話しかけられました。
社交辞令的なお世辞も含まれているんでしょうけど、やたら褒めてくれます。
もう膀胱がパンパンなのですが、むげにもできず、しばらく会話することに。
その男性、けっこう的確な指摘と褒め方をするので、
「的確なアドバイスをされますね。やっておられたんですか」と聞いたら、心にヒットしたみたいで、おしゃべりが加速しました。
こっちは膀胱が破裂しそうなんですけど、黙って聞くしかありません。
一通り話されて、そろそろいいかなと思ったとき、その男性が
「いい絵を見せてもらったので、お礼にハーモニカを吹いてあげましょう」と言いました。
いやいやいや、もう限界っす……とは言えなくて、そのまま聞くことに。
2曲披露していただいて拍手をして、それからしばらくして解放されました。
いや、楽しい時間でした。
この場を借りてお礼を言いたいと思います。
ありがとうございます。
これだから野外スケッチは楽しいんですよね♪
(今回は以上です)