ロベール・ドローネー「豚カルーセル」
アクリル絵の具で写実的な絵をチマチマと描いていたら、隣の芝生が青く見えてしまいました。
抽象画は気楽そうでいいなぁ~って ^^;
実際はそんな訳ないんですけど、調べてみたら、いろいろ気づきもあったのでシェアしたいと思います。
抽象画は「具象画以外である」という何ともスッキリしない言い方で定義されています。
抽象画を定義するのは難しいですけど、種類分けならできそうです。
①物体のエッセンスを取り出して抽象化したもの
②形のないもの(音、感情、概念など)を表現したもの
③何も考えずに筆の動くまま気楽に描いたもの
まだまだありそうですが、とりあえず3つ挙げてみました。
①はデッサン力の優れた人ができる省略の美学みたいな感じですね。
かなりの画力を持つ人だけが到達できる高みですので、この記事では対象外とします。
②は正解がありません。
デッサンの上手い下手も関係ない。
描く人がいいと思ったらそれが正解です。
③が抽象画と思ってる人がけっこう多いみたいなんですよね。
絵の具を垂らしたり、流し込んだり、筆の動くまま、逆にキャンバスを回転させて描くという方法などもあります。
さて、やっと本題です。
初心者こそ抽象画を描いたほうがいいたった1つの理由です。
人は誰でも子供の頃は絵を描くのが好きだったはずです。
でも上手い下手が分かってくると恥ずかしくなって、だんだん描かなくなってしまいます。
気分のいいとき鼻歌を歌うのは音やリズムが人間の本能に近いものがあるからです。
多少オンチでも大きな声で歌えば楽しいし、スッキリしますよね。
絵もそうです。
絵を描くのは本能に近い欲求があるので、出してあげることが心や体のためです。
描かずに溜まっているオリを出してあげましょう。
上手い下手より楽しみながらアウトプットしてあげることが大事です。
デトックスです。
ところが絵を描くことが心身ともにいいと分かっても、たいていの人は尻ごみしてしまいます。
上手い絵を描かなくてはいけないという常識にがんじがらめになっているからです。
他人に見せないなら自由気ままに描けると思った人も、いざ描くとなると下手な絵だと嫌だから、なんとかうまく描かねばならないと自分にプレッシャーをかけてしまいます。
絵は画才のある人だけのもの的な常識が邪魔しちゃってるんですよね。
抽象画はそんな常識を壊してくれます。
デッサン力より本質に対してどれだけ深く考えたかというアプローチもあれば、何も考えずに心から沸き起こる衝動や感情に任せて描くというアプローチもあります。
どちらが優れているとか、高級とかもありません。
デッサン力や上手い下手とは違うジャンルがあるということを理解すると肩の荷が下りて解放されます。
一部の画才のある人だけのものと思っていた絵を描く楽しみを取り戻せます。
では何を描けばいいのか、については後編で解説します。
(つづく)
(後編はコチラ)